経済的自立だけじゃない?真の自立に必要な3つのポイント

経済的自立だけじゃない?真の自立に必要な3つのポイント

自立とはどういうことでしょうか。実はこの言葉、よく使われていますが意味の範囲が広い言葉なんです。

たとえば、「あなたは自立していますか?」という質問をされたときどんなことを考えるでしょうか。

●自立ときいて何をイメージしますか?

多くの方は、自分の収入で生活していくこと、というイメージを持つのではないかと思います。

でも少し考えてみてください。自分のお金で生活しているけども実家に住んでいて、実家にお金を入れている人は自立しているでしょうか。一人暮らしをしていなければ、自立できていないことになるでしょうか。

企業に就職してその会社からの給与で生活をしている人は自立しているでしょうか。アルバイトや正社員など、雇用形態の違いによって自立しているかどうかも変わるでしょうか。

小学館の辞書で自立という言葉を調べると、「他への従属から離れて独り立ちすること。」とあります。こう考えると自立とは経済的なものだけではないようです。

●3種類の自立がある

さてさて、では自立とは何でしょう。実は自立とは大きく3つに分けて考えることができます。

まず1つ目は「経済的自立」。これはよく言われる、自分の収入で生活を成り立たせていくことです。親や家族など自分以外からの援助を得ることはなく、自分の収入で日々の生活をしていくというものです。これはわかりやすいですね。

そして2つ目は「精神的自立」。精神的自立は、簡単に言うと、他人に頼ることなく、自分で考え、自分で決断を下すことができることです。

もっというのであれば、自分自身が物事を決定し、その決定したことに対して責任をもてること、そして自分の将来の設計を立てて、周りのサポートはしてもらうとしても、自分の考えで物事を決めていくことができる状態になっていることを言います。

そして3つ目は「社会的自立」です。これは、組織や社会から認められる人材になるということで、基本的な生活習慣を身につけ、知識や技能、人脈を得て、独り立ちして業務が処理できるようになり、そして人間的にも職業的にも、ひとりの社会人としてやっていっている状態のことです。

自立とは誰かに頼ることを期待するのではなく、自らの力でやっていくということですが、これを経済的、精神的、そして社会的にやっていけることに分けて考えることができます。

学校を卒業して、社会人になったばかりの若者、病気や障害など様々な事情でフルタイムで働くことができない人、世の中にはいろんな人がいると思います。求められる「自立」の意味合いも、人によって異なってくるのではないでしょうか。

経済的に自立していても、精神的にはまだ自立できていない人もいると思いますし、精神的には自立していて、社会的にも自立していても、経済面ではまだ自立できていない人もいると思います。

自立できていないことが悪いことではありません。自立するということは、様々な責任もすべて自分が背負わなければならないからです。自立することは、その責任を背負うから自由を得るわけですが、とても大変で、難しいことでもあります。

大切なことは、自分がどういう人生を生きていきたいか、どういう毎日を過ごしたいか、そういうことです。

あなたは自立できていますか。あなたが考える自立とはどういうものでしょうか。

自分は自立しなければならないのか、自立することで毎日幸せに過ごしていけるのだろうか。
こういうことを考えて、自分の将来と今を考えていくのも良いかもしれませんね。

(執筆:臨床心理士 鏡元)

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