セロトニンって何?
セロトニンを一言で表すと「やすらぎホルモン」と言えるでしょう。このセロトニンの働きとは、ストレスを和らげ、不安な気持ちを解消してくれる神経伝達物質です。
ほかの神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンはやる気を起こさせたり、興奮状態になると分泌されるのですが、セロトニンはこれらをなだめ、リラックスさせたり、体の興奮状態を抑えたりする働きを持っています。
自律神経に働きかけ、副交感神経を優位にしてくれるため、「やすらぎホルモン」といわれているのです。
セロトニンが不足するとどうなるの?
セロトニンが不足すると、眠れなくなったり、気分が落ち込んだり、やる気が湧かず、無気力になりやすくなります。こうした状況が続くと、不眠症やうつ病などの精神疾患を引き起こすことになります。
セロトニンを含む食品は?
セロトニンを増やすためには、必須アミノ酸であるトリプトファンを摂取する必要がありますが、この必須アミノ酸は体内で生成することができないのです。このトリプトファンは、たんぱく質(ビタミンB6)に多くふくまれます。トリプトファンを多く含む食べ物は以下のようなものが挙げられます。
◆大豆製品(納豆、豆腐、枝豆、豆乳、きな粉)
◆乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)
◆卵、魚卵
◆ゴマ、ナッツ類
◆鰹節
◆アボカド、バナナ
◆ニンニク、ショウガ
しかし、このたんぱく質8ビタミンB6)を含む食品を摂取するだけでは、セロトニンは十分に活動することができません。
このアミノ酸は炭水化物を接収することで、セロトニンを合成するためのエネルギ―になるのです。この炭水化物とは以下の食材に含まれています。
◆穀物(白米、玄米、麺類、パン)
◆いも
◆果物
特にビタミンB2を含む炭水化物の代表として、玄米や胚芽パンが代表的です。
セロトニンを取り入れる生活とは?
栄養バランスが崩れるため、単一の食品ばかりを摂るのはおススメできません。
白米を時々玄米食に変える、朝食が取れない時に、バナナと牛乳だけでも食べるなど、簡単に取り入れられる食品も多いので、毎日の食事メニューに積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか?
食事を見直すのはもちろんですが、ジョギングやウォーキングなどの軽い有酸素運動もセロトニンを増やしてくれます。
何となく眠れない、興奮しやすい、呼吸が浅くなったなど、リラックスしていない時には、食事の見直しと、簡単な運動を生活に取り入れて、セロトニンを増やすように心がけてみてはいかがでしょうか。
(執筆:ニュース編集部)