現代の日本社会では、アイドルはテレビ、雑誌など多くのメディアを賑わせています。グループも母体も増え、さらにファンの数もどんどん膨れ上がるアイドル文化。なぜ、皆こぞってアイドルを求めているのでしょうか? その裏にはストレス社会の存在があるのかもしれません。
アイドルと言えば……
「アイドル」と聞いて思い浮かぶのは、やはり歌って踊る若い女の子たちでしょうか。ここ数年は特に「アイドル戦国時代」とも言われ、聖地と呼ばれる秋葉原を中心に、多くのアイドルグループが活躍の場を広げています。
もちろん女の子に限らず、男性アイドルグループも人気。さらには「ラブライブ!」「アイドルマスター」「アイカツ!」などに代表される、アイドルをメインテーマに扱ったアニメ・ゲームも広い世代に浸透しています。
もっと身近なところで言えば、「職場のアイドル」「家族のアイドル」などとして、各コミュニティの愛される存在を指す場合も。これらのように、現代において「アイドル」は実に多面的な存在になっています。
そもそも「アイドル」ってなんだ?
「アイドル」idolの本来の意味は、偶像、すなわち神や仏などの存在をかたどって造られた像で、かつ崇拝の対象となっているようなもののことである。つまり、神や仏というのは、本来は不可視で触れることもできないはずで、物体的な像などでは表現したり代用できるわけもないのに、像が作られて(不適切にも)崇拝されるようになってしまったもののことである。(wikipedia)
こうして語られるように、もともとアイドルとは「偶像崇拝」の意味を持ち、形のない神様に強引に形を与えたような存在を指す言葉でした。つまりアイドルは歌って踊らなければいけないわけではなく、もっと言えば人の形をしていなければいけないわけでもありません。心の安らぐ場所を提供してくれる存在は、それだけですでに「アイドル」なのです。
アイドルがもたらす精神的効果
「アイドル的存在」は大きな安らぎを与え、ストレスを減らす働きをしてくれます。
先述の通り、実際に「アイドル」という職業で活動をしている人に固執する必要はありませんし、人でなくても良いのです。ペットのわんちゃんやねこちゃん、趣味の車や電車などを見ていると、つらい気持ちを一旦忘れることができるという人もいるのではないでしょうか。
そうしたあなただけのアイドルを見つけることで、ストレスや苛立ちを緩和させ健康的な精神を保てるようになるかも。
おわりに
このように歌って踊るアイドルが大流行する裏には、「ストレスから一時的に解放されたい」と願う現代人の姿があるのです。公表する必要も、誰かと分かち合う必要もない「あなただけのアイドル」で、ストレス社会を乗り越えていきましょう!
(執筆:朔ひづめ)