条件付自尊感情と無条件自尊感情

条件付自尊感情と無条件自尊感情

突然ですが、ご質問をさせてください。

Q1あなたは自分に自信がありますか?

謙遜でも、社交辞令もここではしないで大丈夫ですよ

ご自身の心に問いかけて、率直に考えてみてください。

では、もう一つ質問させてください。

Q2.あなたはなぜご自身に自信がありますか?(もしくは、自信がないですか)

たとえば、自信があるかたのお答えだと以下のような理由があるかもしれません。

・仕事で成功しているから
・見た目がいいから
・レベルの高い大学を卒業したから
・色々なスキルをもっているから
・お金があるから
・自分は頭がいいと思うから

逆に自信がない方は、裏を返して以下のようになるかもしれません。

・仕事でたいしたことができていないから
・見た目があまりよくないから
・卒業した大学がそもまでレベルの高いところじゃないから
・これといって資格やスキルもないから
・お金をたいして稼げていないから
・自分はたいして頭がよくないから

自信がある方が良い、ないかたが悪いといったような話ではないんです。何によって自信をお持ちなのか、または自信をお持ちになれずにいるのかっということが大切なんです。

なぜこのような質問をさせていただいたかというと、Q2の答えこそが、みなさんの自尊感情をもつために必要だと思っているものになります。

おっと、いきなり自尊感情っという言葉をだしてしまいました。

冒頭の話はここまでとして、具体的に「自尊感情」とはどんなもので、どのようにしたら持つことができるかみていきましょう。

自尊感情とは

自尊感情(self-esteem:セルフ・エスティーム) とは、自分は価値のある人間だと思う感情のことです

もっと砕いて言うと、自分自身を好きだという気持ち、自分を大切に思える気持ちのことです。
「自分はこんな人間で、そんな自分が好きなんだ」という感じです。

自己肯定感っという言葉は、自尊感情の別の呼び方で、もしかしたらお聞きになったこともあるかもしれません。

自尊感情(自己肯定感)は、私たちの心と体の健康をたもつためにも大切なものと言われているんですよ。

そして自尊感情を話すうえでポイントになることが「あなたの自尊感情は条件付きのものか、無条件のものなのか」ということなんです。

条件付自尊感情には気をつけて!

まさに先ほど考えていただいたQ2の答えが、みなさんが自尊感情をもつために必要な条件になります。

「仕事で成功しているから」「頭がいいから」っといったことを基盤にしたものが、条件付自尊感情と呼ばれます。

そして、条件付自尊感情を持てるようになるために、私たちは努力することができるんです。

もともと、自分に自信をもてなかった人が「僕は、なにがなんでも仕事で成果をあげて、自分に自信をつけるんだ!」と努力する。

この人の場合は、自尊感情を持つために必要な条件が「仕事で成功する」ということなんですね。
その条件を達成し自信を持つために努力するのですね。

しかし、いつも自信をもつための条件を達成できるとは限らないですよね。

思わぬ出来事で、条件を満たせない状況になったとか、とても条件達成が難しい状態になってしまって思い通りに行かないことはたくさんあるでしょう

これが条件付自尊感情の危ういところなのです。

自分の自信の理由がなんらかの条件によって成り立っていると、万が一、条件を満たせなくなったときに過剰に落ち込んでしまうかもしれません。

条件達成することが難しい状況になったときには、過度にプレッシャーをかんじてしまうかもしれません。

このように、条件付自尊感情は、私たちの人生でとても役立つ時もあれば、私たちを精神的に追い詰めてしまうこともあるのです。

打たれ強くなる?無条件の自尊感情って?

先ほどのQ2の返答が「なんとなく」みたいな方もいらっしゃったのではないでしょうか。

そのような方は、自尊感情を持つために必要な条件はない方かもしれません。

無条件自尊感情とは、どのような条件もなく自分自身が好きだと思える感情のことです。

分かりやすい例をあげると、仕事で成功していようが成功してなかろうが、どのような自分も好きでいられる方。

自尊感情を無条件でお持ちのかたは、何がどうなろうと自分の価値がなくなることはないと
いわゆる「打たれ強い」タイプかもしれません

(執筆:Koh, 監修:臨床心理士チャマ)

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