「自律神経の乱れ」と「うつ」の悪循環から抜け出すために 自律神経の仕組み

「自律神経の乱れ」と「うつ」の悪循環から抜け出すために 自律神経の仕組み

■ココポイント

  • 自律神経が乱れることによって、心身の不調につながる
  • 自律神経には、体を動かすための「交感神経」と、リラックスするための「副交感神経」がある
  • 「交感神経」と「副交感神経」のバランスをとってあげることが、心身の不調を回復させることができる。

■自律神経ってなに?

自律神経とは、私たちの体を正常な状態に保ってくれる神経になります。
心臓の動きや血圧、体温の調整や食べ物の消化など、私たちが生きていくために必要な機能をコントロールしているのが、自律神経になります。

■交感神経と副交感神経

自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の2つから成り立っています。
そして、「交感神経」と「副交感神経」はシーソーのような関係になっているんです。
「交感神経」が働いているときは、「副交感神経」はお休み
「交感神経」がお休みのときは、「副交感神経」が働いているんです

2つの神経の役割のざっくりとした違いは以下のようになっています。
「交感神経」: 元気はつらつ!やる気まんまん!の状態をつくりだす神経 日中に活性化する
「副交感神経」 : ゆったり気分やリラックスした状態をつくりだす神経 睡眠時など休息をとるとき/リラックス時に活性化する

■交感神経と副交感神経を交互に活性化させることが大切

交感神経がずっと働いている状態や、副交感神経をずっと働かせることは、疲れストレスの原因となります。
言い換えれば、1日中ずっと元気はつらつ、1日中ずっとリラックスというのは、疲れやストレスの原因となってしまうのです。
交感神経をずっと働かせた時、副交感神経に切り替わらず、

体に疲れがたまる
イライラする
不安感が強くなる
起こりやすくなる
血圧が高くなる
副交感神経をずっと働かせた時
少し動くだけで疲れてしまう。
興味関心がわかない
やる気がおきない
気分が落ち込みやすくなる

「交感神経」と「副交感神経」、どちらに偏っている状態は「自律神経の乱れ」とよばれ、「自律神経失調症」と呼ばれる病気の原因になります。
大切なことは、交感神経と副交感神経をバランス良く働かせてあげることです。
日中は交感神経をしっかり働かせ、日が沈んでからは副交感神経が働きやすいようにすることで
自律神経のバランスがとれ、ストレスにまけない健康な精神と身体がつくられるのです。

(執筆:Koh, 監修:臨床心理士 鏡元)
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