ADHDの子どもの症状

ADHDの子どもの症状

ADHDの子どもには、次のような特徴があります。

●物事に対して不注意が目立つ

ADHDの子どもは、物事に対して、注意をして行動することを苦手にしています。

何か行動を起こす時に、興味のあることにはすぐに動くことができるのですが、興味がないことにたいしては動作が遅いことがあります。他の子どもが動くことができるときに、動作が遅くなるのです。

また、忘れ物が多いという特徴があります。。例えば、翌日の準備に集中できず、その結果、必要なものを忘れてしまうことが多くなります。

注意が散漫してしまう傾向があるので、そもそも片付けがなかなかできない、苦手な傾向があります。

片づけをあまりうまくやれないと、どこに何があるのかわからなくなり、その状態によりさらに忘れ物が多くなっていく、ということにつながっていきます。

また学校においては、授業中に時としてボーとしていることがあります。

集中が持続しないので、じっと授業を受けることが難しいことがあるのです。

●多動が目立つ

ADHDの子どもは、授業中などにじっとしていることが苦手だったりと、多動が目立つということがあります。

授業を受けている時に、話を聞くことに集中できないので、歩き回ったり、ほかのことをしたりすることがあります。じっとしていることが苦手なので、体を絶えず動かしていたいという衝動があります。

そのため、座っているときなども、体の一部を動かしていることもあります。少しのことでも衝動を抑えることが難しいため、同じクラスの子どもとちょっとしたことでケンカになったりしてしまうことも。

きちんと並ぶことができなかったり、順番を守ることが苦手だったり、集団行動の規律を守れないことによって、クラスの友達とのケンカの原因になってしまうことがあるのです。

さらに悪化すると、友達とケンカになることが多くなり、クラスのほかの人に相手にされなくなり、孤立してくこともあります。

●ADHDの子どもはそれぞれ違う症状がある

ADHDの子どもは、極端にどちらかの症状であるということはなく、そのどれかが(もしくは複合的に)見られます

症状は、それぞれの子どもによって異なっていて、すべての症状が見られるということではなく、そういう傾向がある、という感じで周りの人たちは捉えておけるとよいですね。

(執筆:木下書子, 監修:臨床心理士 鏡元)

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