ずっと仕事モードだと脳がダメージを受ける?!「ワーキングメモリ」とは

ずっと仕事モードだと脳がダメージを受ける?!「ワーキングメモリ」とは

ずっと仕事モードだと仕事ができなくなる

「たくさんの仕事を頼まれる」

「休日もずっと仕事をしている」

このように忙しい状態になり、仕事モードとリラックスモードの切り替えができないと、ワーキングメモリの機能が低下してしまいます。

精神科医・医学博士の西多昌規氏は著書『休む技術』のなかで、ワーキングメモリに関して以下のように説明しています。

ワーキングメモリとは、段取りをつける能力、あるいは何かをしながら情報や周囲の状況を短時間だけ記憶しておく、パソコンでいうメモリのようなもの(中略)ワーキングメモリの働きを一時的にでも失ってしまうと、記憶力、判断力、ひいては感情コントロール能力までもが、ダメージを受けることになります。まさに、あまりに忙しいと、「脳を失う」ことになりかねないのです。

つまり、あまりに忙しいと、「脳がダメージを受ける」ことになりかねないのです。

私たち人間は、会話したり、料理をしたり、運動をするときなど日常のいたるところでワーキングメモリをつかっています。

このワーキングメモリという私たちの脳のメモリがいっぱいになってしまうと、記憶力や判断力などが低下してしまうことになります。

仕事に追われている時というのは、私たちのワーキングメモリをどんどん使っている状態といえるかもしれません。

そして、メモリがパンパンになってしまうと脳がシャットダウンしてしまいます。

ワーキングメモリの機能低下のサイン

・段取りがうまくつけられなくなっている
・ちょっと前の会話が一瞬、思い出せない
・判断力が落ちている
・感動や驚きの感情がうすくなっている
・キレやすくなっている
『休む技術』(P95)より

 

ワーキングメモリを回復する方法

私たちの脳にたまった情報は、睡眠中やリラックス時に整理されていきます。

いらない情報は捨てられ(忘れる)大切な情報はしっかり保管されます(長期記憶)。

このように情報の整理がされると、メモリに空きができて新しい情報をまた入れれるようになります。

ワーキングメモリをたくさん使う忙しい時にこそ、適度に睡眠やリラックスすることが大切になってくるんです。

●腹式呼吸

4-7-8法とは腹式呼吸でのリラックス方法の一つになります

ゆっくりと深く呼吸をすることで、仕事モードからリラックスモードへの切り替えができます。
やり方は簡単です。

1.まずゆっくりと、口から体の中の空気をゆっくり吐き出していきます。
2.全部吐ききったら、鼻から4秒ほどかけて息を吸い込みます。
3.次に、7秒間息をとめて
4.8秒かけてゆっくり空気を吐き出していきます。

これを3回~5回繰り返してみてください。

ゆっくりと「腹式呼吸」をするだけもリラックスモードへの切り替えには有効です。

●15分の仮眠

脳にたまった情報の整理をするのに、一番効果的な方法は「眠る」ことです。

しかし、30分以上眠ってしまうと、私たちの脳は熟睡モードになり目覚めても眠気が残ってしまうことがあります。

15分~20分程度の仮眠であれば、眠気も残さずワーキングメモリを回復させることができます。

(執筆:Koh, 監修:臨床心理士 鏡元)

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