無気力な休日の過ごし方に悩む時は…「そうだ、◯◯をしよう!」

無気力な休日の過ごし方に悩む時は…「そうだ、◯◯をしよう!」

労働大国日本では、休日出勤や時間外労働を強いられた経験のある人は少なくないはず。そうして働き詰めの生活が板についてしまった社会人は、身体はもちろん心までもが疲れ無気力状態に陥りやすくなってしまいます。

顕著な例として、休みの日にはやりたいことややるべきことが思い浮かばず、ぼうっと過ごし一日を終わらせてしまう……という人も多いのではないでしょうか。

さらに「あぁ、なにもしないで終わってしまった……」という名残惜しさが、憂鬱な気持ちを増長させるという悪循環にさえ繋がりかねません。

「せっかくの休日だけど、なにもやる気が起きない」というときにこそ、「そうだ」と思いつきで家を飛び出すことをおすすめします。

働き者は余裕を抱きにくい?

1992年、当時の宮沢喜一内閣は「生活大国五カ年計画」を掲げ、経済の発展のために身を粉にしてきた社会人へ、「生活」に視点を当て、豊かさやゆとり、多様な価値観、ひいては心の充実を提案しました。それを受け、JR東海が発表した「そうだ 京都、行こう。」という広告は一つのムーブメントを作り上げました。

少しの時間に「そうだ」という思いつきを実行し、ぶらりと出かける生活は心身ともに余裕とゆとりがあってこそ実行できるもの。だからこそ魅力を感じる人も多いでしょう。

そうだ、行ったことのない場所へ行こう!

しかし、「時間に余裕がない」「金銭的に無理をしたくない」「翌日の疲れや体力面を気にしてしまう」などの現実的な問題を無視することはできないはず。

そうした際は電車一本で行ける、降りたことのない駅で降りてみるだけも良いでしょう。「必ず、京都(他、大都市)へ行くんだ!」「あの駅へ、これをしに行くんだ」「なにか面白いものを探しに行くんだ」と意気込むのではかえって気持ちに余裕がなくなってしまいます。

「そうだ」の気持ちで気軽に実行することで、新しい発見や出会いが生まれるかもしれません。

そうだ、衝動買いをしよう!

旅行をしたり電車に乗って出かけるだけでなく、ショッピングも無気力な休日にこそおすすめです。

「デザインが好きだけど実用性はあまりないかも……」「気になるけど、買っても使うか分からない……」というものこそ、「そうだ」の気持ちで手を伸ばしてみましょう。はじめから「衝動買いをしよう!」という気持ちでショッピングに行くことで、普段とまったく違った視点で街を歩くことができるかもしれませんね。

毎日の仕事や作業の中で余裕を失っているとき、心身を休めるためにと自宅で休養することでかえってネガティブな感情を引き起こし、気持ちを落胆させてしまう可能性があります。そんなときは「こんなことして何になるんだろう」「意味がない」などと独り合点せず、思いつきでも家を飛び出すことが憂鬱な思いを断ち切り、余裕をもたらすきっかけになるかもしれません。

(執筆:朔ひづめ, 監修:臨床心理士 鏡元)

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