「人間関係に疲れた」「コミュニケーションをとることが苦手」「人と関わり合うことが不得意」など、人間関係の悩みが尽きず疲れきってしまうことはありませんか?
もし自分のことを「コミュニケーション下手だな」と感じることがあったなら、もしかしたら周囲の人はあなたに遠慮している部分が多いのかも?
心の距離をお互いにつめるには、「あえて」情けない姿をさらしてみることが効果的かもしれません。
情けない姿なんて、見せて得があるの?
情けない姿をあえて晒す……と聞いても、とんでもなく格好悪いことのように思えてしまうかもしれません。しかし、弱さを見せることにはいくつかの利点があります。
1つ目は、強い人だと思われがちな人がふいに見せる弱い部分は、相手に親近感を覚えさせるということ。弱さとは同時に人間味でもあるため「一人でなんでもテキパキできてしまう」という人や「何を考えているのか分からない」という人も、自分に近い人なんだ、と共感を覚えるきっかけになるのです。
2つ目に、あまりに弱さを出さない人は無理をしていても気付かれない場合がありますが、それを防ぐことができます。「あの人はああいう人だから」と無理難題を押しつけられても、うまく弱さを出せないと自分ばかりが抱え込んで、一旦倒れてしまえば修復不可能になってしまう可能性も。そうならないためには、周囲に弱い部分も持っていることを知ってもらうべき。
3つ目ですが、弱さを見せられた相手は必ずしも嫌な気分になるわけではないという点があります。弱さを見せるのは気恥ずかしいことですが、相手からすれば「信頼されているから、見せてくれたのかも」と意外にも好印象を与えるかもしれません。
あえて人前で泣いてみる
大人が人前で泣くなんて恥ずかしい! と思っている人も多いのではないでしょうか。間違いなく、涙は大きな力を持っていますが、だからこそ泣くという行為はガス抜きになると同時に周囲にとっても驚きをもたらします。
人前と言っても、大勢の前である必要はありません。ごく一部の心を許している人の前でなら、そんな姿を見せてもいいのではないでしょうか。
あえて弱音を吐いてみる
弱音というのは、愚痴とはまったくの別物。誰かを蔑むような言葉は周囲の人も聞いていて気持ちの良いものではありませんが、自分自身へ刃を向けている弱音は、誠実さの象徴として受け取られる場合も。
なるべく自分の心に留めておきたい弱音を信頼している人の前であえて吐くことで、相手との距離をさらに縮めることができるかもしれません。同時に、弱音を許容してくれる相手が貴重な存在であることを、あなた自身が改めて実感する契機にもなります。
弱さを見せることは、強い人にしかできない
これらの行為は一見情けないように思えるかもしれませんが、実は本当に強い人にしかできない行為でもあるのです。「見栄を張りたい」「強がりたい」という気持ちに執着せずにさらけ出すことが、かえってあなたの印象を良くしてくれるでしょう。
(執筆:朔ひづめ)