うつ病治療で大切なのは3つだけ!! 休養と心理療法とあとひとつは『○○治療』

うつ病治療で大切なのは3つだけ!! 休養と心理療法とあとひとつは『○○治療』

うつ病の治療は、外科的な手術を施すというような治療法はありません。うつ病は脳の神経伝達ホルモンの不足によって生じることはわかっていますが、医療の進歩が著しい現在においてもその詳細なメカニズムは解明されていません。

例えば風邪をひいた場合、その治療法としてはまずゆっくりと休養をとる、風邪薬を服用する、そして風邪を治そうとする気持ちをしっかりと持つこと、この3点が基本となります。これらは風邪に限らずあらゆる病気を治すための基本であり、うつ病の治療に関しても同じことがいえます。

つまりうつ病治療で大切なことは、休養、薬物治療、心理療法の3点があげられます。

1.休養

うつ病になる原因は患者さんによりさまざまですが、大きくあげられるのが疲労ではないでしょうか。例えば男性なら仕事、女性なら出産や育児などでストレスが溜まったり睡眠不足が続いてうつ病になるということはよくあることです。本人は特に原因がわかっていない場合でも、知らず知らずのうちに疲労が蓄積してうつ病を発症するというケースもあります

うつ病になったら、とにかく十分な休養をとることが大切です。うつ病は初期の段階で上手に治療すれば、完治することが可能な病気です。決して無理せず十分な休養や睡眠をとるようにしましょう。仕事は思い切って休むこと、育児は夫や両親に助けてもらうなど周囲の理解を得て治療をする工夫が大切です。

2.薬物治療

うつ病治療においては、薬物治療が欠かせません。医師から処方された薬は、正しく服用することがうつ病治療には非常に重要です。症状が改善されたからといって勝手に服用を中止すると症状が再び悪化しますので、服用を中止するのも必ず医師の指示に従うことが大切です。

抗うつ薬は血中濃度が一定のレベルに達してから効果を発揮するため、効き始めるまでには服用後2週間程度を必要とします。また抗うつ薬によっては胃痛など強い副作用を伴う場合もありますから、このような場合も速やかに医師に相談するようにしましょう。

3.心理療法

心理療法の1つである「認知行動療法」によって考え方や生活習慣を変化させることによって、うつ病の治療において効果があると実証されています

「病は気から」といわれる通り、病気を治すには患者さん本人の治そうとする強い気持ちが必要です。ただしうつ病の患者さんは精神的に疲弊していることは少なくありません。

治療が思うように進まないときには、「なんとかしなくては!」という強い気持ちが、気分を落ち込ませることになってしまうこともあります。「早く治したい」と焦ってしまうのは当然のことだと思います。ですが、「うつ病の治療」にはじっくりと時間をかけることが大切です。

うつ病は近年になってマスメディアなどで取り上げられる機会も多くなり、徐々に社会的認知が上がってきたようにも見られます。しかしやはり家族や職場など周囲の理解を得られにくい病気であることに変わりはなく、患者さんも孤独になりがちです。周りの方からの理解を得ることで、患者さんが安心感をもって治療をすすめられる環境も大切です。

(執筆:ニュース編集部, 監修:臨床心理士 鏡元)

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