不安障害を治すために必要な3つの考え方

不安障害

●薬と上手に付き合いましょう

不安障害とは、不安を自分でコントロールできなくなる病気です。なぜ不安に感じるのかを自覚できないまま不安が募ることに悩んでいます。不安を抱く対象が、薬の副作用による症状に向いてしまうことも少なくありません。

薬には必ず効果と副作用があります。医師も薬剤師も、薬を処方するにあたっては副作用について説明します。その説明を受けただけで副作用が怖くなって薬を飲むことを拒否する人もいるようです。注意書きに出ている副作用は発症する確率の低いものも少なくありませんが、記されている副作用が自分に現れるだろうという不安が先走って薬が飲めないという人もいます。

ネットでは薬が効いたという書き込みよりも、「この薬を飲んだらこんな副作用が出た!」という書き込みの方が多くなりがちです。ネットでさまざまなことが調べられるようになった今日、処方された薬を飲む前に自分でネットで薬について調べる人も増えました。調べていて目にする副作用に恐怖心を募らせて薬を飲むことを渋る人も少なくないようです。

しかし、メンタル疾患は気合で治るものではありません。適切な薬の服用は、悩まされている症状を軽減してバランスのとれた日常生活を取り戻すために役立ちます。副作用への過剰な不安を抑えることができたら、それは回復への確実な一歩です。

●できたという充実感を大切にしましょう

不安障害の人はできなかったということに目が向きがちです。「出来なかったらどうしよう?」という不安に苛まれています。「できて当たり前、できなかった自分は問題だ」という発想をしがちです。

できるかどうか不安に感じていたことを達成できた時には「できた」ということをしっかりと自覚しましょう。小さな成功体験を積み重ねることが大切です。「成功した」と自覚することが不安障害の人には特に重要です。

治療を始めた頃には意識的に「できた」と自覚するようにしましょう。日記の最後は「今日は○○ができた。」という表現で締めくくることをお勧めします。

●担当医師が映し出す自分の姿を信じましょう

精神科の医師は傾聴し、支持的に接してくれます。患者が抱える根深い不安を浮き彫りにし、患者の過去と現在をつないでくれます。そして、客観的に自分を見る姿勢を培ってくれます。

医師が評価してくれる自分像に患者は戸惑うこともあるでしょう。不安障害の人はしばしば自己評価が低くなっています。カウンセリングを通して徐々に自分の抱える不安が過剰なものであったことに気づくにつれ、自分の力でなんとかしていけることが多いことにも気づいていきます。

発症から受診までに時間がかかっていればいるほど、回復には時間が掛かりますが、自分の力で歩いていけることを確信する時は必ず訪れます。担当医師がカウンセリングを通して映し出す自分像を素直に信じましょう。信じることへの不安を断ち切った時、回復というゴールは見えてきます。

(執筆:木下書子, 監修:臨床心理士 鏡元)