発達障害の一つであるアスペルガー症候群。有名人にもアスペルガー症候群の方がいらっしゃることをご存知ですか。アスペルガー症候群ときくとネガティブに捉えがちかもしれません。
しかし、その特性をうまく生かして社会で活躍されている方もたくさんいらっしゃいます。アルペルガー症候群の方の特性として、特定の分野に強い興味関心をもつことがあります。
そして、高い集中力を発揮して莫大な知識や技術を身につけ社会に大きな貢献をする可能性もあります。アスペルガー症候群である有名人の方々がそうであるように。
では、どのような方が社会で活躍されているのか見てみましょう。
アスペルガー症候群の有名人
アスペルガー症候群だと言われる有名人の中には、「あの人はアルペルガー症候群ではないか」と憶測にすぎない場合もあります。
今回は、自身はアスペルガー症候群だと公表されている方を取り上げさせていただきたいと思います。
●スティーブン・スピルバーグ(映画監督)
アスペルガー症候群であると公表されている有名人の一人に、世界的に有名な映画監督であるスティーブン・スピルバーグ氏がいます。
スティーブン・スピルバーグ監督は、映画『E.T.』『ジョーズ』『インディ・ジョーンズ』など世界的大ヒット映画を世に送り出した、映画界の巨匠と呼ばれる方です。
スピルバーグ監督は、アスペルガー症候群だけでなく学習障害があることも明らかにしています。
アスペルガー症候群や学習障害の特性から、子どもの頃には、よくいじめを受けていたことも告白しています。
いじめや学校ぎらいという子どもの頃のスピルバーグ監督を救ったのは「映画制作」だったといいます。
「映画を作ることで、わたしは恥ずかしさや罪悪感から解放されました。
映画制作は、わたしにとっての『大脱走』だったのです」
出典:シネマトゥデイ-「スピルバーグ、学習障害を告白 診断は5年前…子ども時代は理解がなく、イジメも」
●スーザン・ボイル(歌手)
2009年に放送されたイギリスの素人オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」で一躍有名になった歌手のスーザン・ボイルさん。
彼女もアスペルガー症候群と公表されている有名人の一人です。素人オーディション番組でブレイクしたボイルさんは、NHKなどの日本メディアにも数多く取り上げられ、世界的に注目を集めました。
ボイルさんもスピルバーグ監督と同様に、「脳に損傷がある」と診断され子どものころにいじめを受けていたとのことです。
2009年ではまだまだアルペルガー症候群の認知度は低く、ボイルさんが「アスペルガー症候群」と診断されたのは2012年。
自身が「アスペルガー症候群」とわかった、ボイルさんはこのような言葉を残しています。
「昔から、私に対する世間の見方は不公平だと思っていました。
なぜおかしかったのかが分かった安堵感(あんどかん)で、(今は)自分に対してもう少しリラックスできると思う。
周囲の方ももう少し辛抱強く見守ってくれれば助かります。」
うまく興味関心がでてくるものを見つければ、アスペルガー症候群は天才になるかも
スティーブン・スピルバーグ監督やスーザン・ボイルさんのように、「アスペルガー症候群」などの発達障害を持つ方は困難にぶつかりやすいのかもしれません。
辛い経験をすることも多いのかもしれません。
しかし、スピルバーグ監督やボイルさんのように自身が熱中できるものを見つけることで、世界に大きな影響を与えることもあります。
世の中で「アルペルガー症候群」などの発達障害への理解がより深まれば、スピルバーグ監督やボイルさんのような偉業をなす人が増えるかもしれませんね。
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