アメリカでは1000万人以上が「むちゃ食い障害」!?チェックしたい7項目

アメリカでは1000万人以上が「むちゃ食い障害」!?チェックしたい7項目

●むちゃ食いとは?

やけ食いは、誰にでもある経験でしょう。しかし、単発的なやけ食いではなく、お腹が空いてもいないのに短時間に大量の食べ物を詰め込むように食べることを重ねると、むちゃ食いになります。

だらだらと食べ続けるのは、むちゃ食いにはなりません。短時間に大量の食べ物を食べる点に特徴があります。テーブルを埋め尽くすほどの量のお菓子、幾人分もの料理など。それらを短時間に食べてしまうのがむちゃ食いです。

生理的にお腹が空いているわけではありません。空腹から大量の食べ物を食べるわけではないというのも、大事な特徴です。始終食べ物のことが頭から離れず、寝不足になっても食べ続けることがあります。

食べた後は、自己嫌悪に陥ったり、抑うつ状態になったりします。過食症と似た状態です。しかし、過食症の人のように食べた後で嘔吐したり下剤を使ったりして浄化行動をとるわけではありません。そのため、むちゃ食いでは、体重増加に悩まされることが多くなります。

●脳内報酬系の乱れが原因⁉︎

むちゃ食いは病気です。アメリカには、むちゃ食いを患っている人が1000万人以上いると言われています。最近の研究から、むちゃ食いは脳内の報酬系に異常が生じたことが原因ではないかと考えられるようになりました。報酬系とは、食べ物から体にエネルギーを取り込む際、その調整に重要な役割を果たしている神経系です。

美味しいものを食べると、脳の神経伝達物質のドーパミンが分泌され、食欲が高まります。糖分、脂肪分、塩分が多いものを食べると、脳内の報酬系が著しく反応する人がいます。報酬系が過剰に反応することでドーパミンが大量に放出され、食欲が異常に高まって大量の食べ物を詰め込むように食べるのがむちゃ食いだと考えられています。

●むちゃ食い予備軍⁉︎チェックしたい7項目

次の1~7に該当する項目が複数あったら、むちゃ食いになっている可能性があります。心療内科を受診することを考えましょう。

1.お腹がいっぱいで気持ち悪くなっても食べる。

2.普通の人よりもずっと早く食べる。

3.生理的な空腹を感じていない時に大量の食べ物を食べる。

4.自分の食事量を知られるのが恥ずかしくて、食事は一人で摂る。

5.食べ過ぎた後に自分に嫌気がさしたり憂うつになったりする。

6.一日中食べ物のことを考えている。

7.少しでも嫌なことがあったら食べてしまう。

3と5にチェックがついた人は、むちゃ食いの可能性が高いと言えます。一人で何とかしようとせずに、医療機関を受診しましょう。

(執筆:木下書子, 監修:臨床心理士 鏡元)

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