「毎日コツコツ」は間違ったやり方!?確実に目標達成するための方法

「毎日コツコツ」は間違ったやり方!?確実に目標達成するための方法

仕事や勉強において、達成しなければならない目標があったときあなたはどのような計画を立てますか?

たとえば学生時代の夏休みを思い返してみてください。8月31日に、提出すべき宿題はすべて完璧に終わらせた状態で、新学期にそなえて早めに眠ることができれば理想的と言えるでしょう。

実際はうまくいかず、最後の数日は毎日宿題に追われたり、新学期初登校の朝の段階でまだ宿題が終わっていない状態になってしまったとしても、少なくとも一学期最後の日にそのような状態を望んでいたわけではないはずです。

では、余裕を持って宿題を終わらせた理想の状態に落ち着くために皆さんはどのような計画を立てたらいいでしょう。きっと、お父さんやお母さん、学校の先生はこう言うと思います。「毎日少しずつやりなさい」。実はこのやり方こそが、モチベーションが低下してしまう、非効率的とさえ言えるやり方なんです。

◆一般的なイメージのあるやり方なのに……

「毎日少しずつやるべきことをこなす」、「毎日コツコツ努力する」というのは目標達成のための、かなりスタンダードなやり方と言えるでしょう。

前述の「夏休みの宿題」という例であれば「テキストが30ページだから、毎日1ページずつやれば一ヶ月で終わる!」という予定は、毎日の過ごし方を計画する上でもひとつの目安として非常に分かりやすいものだと言えるはずです。

ではなぜそのやり方でモチベーションが低下してしまうのか?非効率的なのか?その鍵は何気なく頭に浮かべる「毎日」という言葉にあります。

◆知らず知らずに受けている重荷

なぜ「毎日●●をする」という目標を立てることがモチベーション低下につながるのでしょうか。それは「これからの毎日に同じ余裕があることを前提としている」ためです。

たとえ今日「宿題を1ページ終わらせることなんてそれほど苦にならないな」と感じたとしても、明日も今日と同じだけの余裕で迎えられるとは限りません。

休日はのんびり過ごすのが好きという人や、休みの日の夜に「どこかへ出かけたりもせず、のんびりとした日だったなあ(=余裕のある日だった)」と感じた経験のある人も少なくないと思います。しかしそれを前提として目標を立ててしまうことで、「体調が優れず思ったようにできなかった」「急な来客で予定が変わってしまった」などの変化に対してより過敏になってしまいます。

一度決めたことは必ずやり終えたい!最後まで貫きたい!という責任感の強い人ほどこれらの予想外の出来事で「毎日」やるはずだったことが上手くいかなくなってしまうと、一気にバランスがとれなくなってしまいます。

どうしても毎日の目標を達成できない日もあると思いますが、翌日に「昨日の分もやらなきゃ……」「このあいだ出来なかったから今日こそ……」という決意や「昨日ちゃんとやればよかったのに!」という自己否定感が積み重なると「もうなにもしたくない」という結論を導きかねないのです。

◆「毎日」ではなく、目標を達成するためのやり方って?

では、モチベーションを低下させずに、かつ限られた時間の中で目標を達成するにはどうすればいいでしょう?

それは、「毎日1ページやる」ではなく「5日で5ページやる」に切り替えるだけ。こんなに簡単な方法で、モチベーションの必要以上の低下を防ぐことができるのです。一見「結局同じことをやっているだけなんじゃない?」と思えるのですが、実は同じ目標でも「毎日」でないだけで、確実に余裕が生まれるのです。

病気や来客といった急な予定はもちろん、「今日はどうしてもやる気が起きない」という日にはやるべきことを明日へ回すことができ、かつ「今日は調子がいい! どんどん出来る!」という日には2ページ余計に進めることで翌日、翌々日は自由に過ごせるようになります。この「余裕」こそが、モチベーション維持にもっとも大きな影響をもたらすのです。

より大きな目標や課題に悩まされているときこそ、たった一日うまくいかないとやきもきして他の不具合を誘発する悪循環を招いてしまうことも。そんなときは思い切って「明日にしちゃおう!」と言える余裕をあらかじめもたせておくことで、モチベーションの著しい低下をせき止めましょう。

(執筆:朔ひづめ, 監修:臨床心理士 鏡元)

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