人間関係に疲れたあなたにオススメしたい「鈍感力」の効果とは

人間関係に疲れたあなたにオススメしたい「鈍感力」の効果とは

一時期流行した「鈍感力」という言葉。2010年に発売されたミリオンセラーとなった1冊の本が、流行の発端です。

恋愛関係・夫婦関係・子育て・職場・環境適応能力と、様々な局面にて、この「鈍感力」が重要だと説いてあります。

鈍感力とは一体何なのか。人間関係においてどのような力を発揮するのでしょうか。

●「鈍感力」はなぜ必要?

「あいつは鈍感だ」と言われると「不真面目」「遅い」「怠け者」「空気が読めない」などとマイナスイメージです。そして多くの人は他人にそう思われたくないがゆえに、周囲の空気に敏感で、与えられた仕事は完璧にこなそうとする。トラブルが起こった場合、自分で何とかしなくてはと思う。しかしここで「鈍感力」が必要なのです。

どんな仕事でも、完全無欠にやろうとするとストレスを抱え込み、ストレスから仕事の効率が悪くなって「なぜだろう、頑張ってるのに上手く行かない」と悩み始める事になる。誰でもすばらしい能力を持っているのに、頑張りすぎが原因で、うつ病になる。だんだん会社から遠ざかっていく。何でも「過ぎる」のはいけないこと。これが鈍感力のテーマでもあります。

例えば、鈍感力があればいつまでもくよくよ悩む事がありません。上司に仕事のミスを指摘された。最初は落ち込みます。「一生懸命やったはずなのに・・・」。ですが物は考えよう。「次間違わなければいいんだ。よし、ミスをしないようにする為にはどうしたら良いだろう」と、建設的に考えていける。

もしくは「指摘された内容を、しっかり聞けていただろうか。もう1回ちゃんと聞いておこう」ふてぶてしいとも思える行動でもありますが、違います。悩み過ぎて手も足も出なくなってしまうよりも良い。むしろ上司からは好印象です。同じ事を何回も指摘するのも嫌ですからね。

●鈍感力を高めてより良い人間関係を

つまり鈍感力とは物事をプラスにとらえ、建設的な結果につなげるための思考パターンです。

恋愛に於いても「髪型変えたのなんで気付いてくれないの?」ではなく「この髪型気に入ってるし別に気付いてもらえなくてもいっか」と切り替える。ヒステリーな女性より、ポジティブな女性のほうが好まれます。友達同士でも、昨日喧嘩をしてもそれを引きずらず「昨日はごめん!」と笑って言える。

体も実は鈍感がいい。敏感だとアレルギー反応が。鈍感だと何でも食べられて楽だしちょっとやそっとじゃ体を壊さない。鈍感なのは、心にも体にも良いことなのです。

なかなか持って生まれた思考パターンを変えるのは難しいですが、ぜひこの「鈍感力」を効果的に使って、自分も相手も傷つけないより良い人間関係を目指しましょう。

(執筆:小林 優, 監修:臨床心理士 鏡元)

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