「やれる時にきちんとやれればいい」うつ病を乗り越えて

うつ病体験談

お名前:ツウ 年齢/性別:50代男性 症状名:うつ病

●感情がおさえられなくなっていた

とにかく何をしてもうまくいかないという事ばかりに目が行き、「うまくいっている」ということが一つも自分の中に生まれませんでした。寝てしまいたいのですが、寝るとすぐに明日になってしまうのが怖く、ふとんの中でずっと明け方まで本を読み続けていました。

寝不足で職場へ行ってもうまくいくはずもなく、余計にイライラが募りました。小学校教師をしていたのですが、毎日がイレギュラーな事ばかりの連続。それに対応するのにも疲れ、子どもを怒り出すとブレーキが利かなくなるようになってきたのに気が付きました。それは、家族に対しても同じで、ささいな事で思いっきり怒ったり、無茶苦茶をしたり、時には暴力をふるったりしていました。

結局自分で「自分は今絶対おかしい」と思うようになり、神経内科へ行って「うつ病」と診断され、休職することとなりました

●「うまくいかへんなぁ」と言えない自分

とにかく生徒達と一緒に過ごしていると様々なことが起こります。それに加えて、生徒のご両親からの苦情が増えていたために、とにかく放課後は問題解決のための家庭訪問、上司との相談で毎日がつぶれました。

また、中堅の域に達していて、若い人と組んでいる中で「自分が失敗をしてはいけない」「相手を助けて行かなければならない」という勝手な思い込みが強く、小さな生徒同士のもめごとにも神経質になっていました。
人数の少ない学校だったので様々な仕事は来るは、放課後は家庭訪問で遅くまで走り回っているは、という生活がいつの間にか自分の心をぼきっ通ってしまったのだと思います。

「うまいこといかへんなぁ」と気楽に言える性格ならよかったのになぁと、自分で思います。

●イライラの理由を書き出して言葉にしてみた

とにかく心の専門医にかかり、二週間に一度カウンセリングをしてもらいました。投薬と睡眠をつづけ、仕事は休職の制度を利用してとにかく休む、という事を続けました。

初めは家事を妻の代わりにしていても、外を朝歩く革靴の音が「どうしてお前は仕事に行かないのか」と言っているように聞こえて、家事をすべて放り出して頭から毛布をかぶって過ごす日もありました。

しかし、自分のやっている食事作りや洗濯の片づけが少しでも家の役に立っている事、お金に関しては妻が定職を持ち、何とかなる事などが少しずつ分かってきました。暇なときはとにかく本を読み、いろいろな生き方があるという事を理解しようとしました。

「今自分がイライラしている理由」を書き出す事を続け、言葉にすることで心が楽になったような気がします。

結局休職期間を超えてしまったため「早期退職」し「専業主夫」としての暮らしを続けていますが、今は「まあこれも一つの生き方か」と考えています。

●やれるときにきちんとやり通そう

今はとにかく「専業主夫」として、妻のやってきた家事をすべて交代してやっています。朝は娘の弁当作り、洗濯、掃除、買い物と仕事をして、昼にはライティングの仕事をして少しでもお小遣いを稼ごうとしています。

妻も特に何も言わず、完全にこっちにお任せ状態にしていてくれるので、勝手気ままにやっています。

初めはまじめに仕事をしていましたが、実家の一人暮らしの母のところへ行った時に「あんまりまじめにやりすぎたらしんどい。一人暮らしなら、少しくらい掃除しなくても『ほこりで死ぬことはない』と思ってる」という話をしてくれたので、最近は「しんどい時はしんどいのだ」と仕事を確実にするよりも、やれるときにきちんとやり通すという事を大切にしています。

あと、「とにかく趣味を見つけなさい」と医者にも言われています。仕事が趣味で、「教えるためのオリジナルの教具作りが楽しみ」と言ったような生活をしていたので、「何もしなくていい時間」というのがとにかく苦手です。何とかお金のあんまりかからない「楽しい事」を見つけようと思っています。