何度も同じことが気になってしまう 強迫性障害とはどんな病気?

何度も同じことが気になってしまう 強迫性障害とはどんな病気?

●強迫性障害ってなに?

皆さんは強迫性障害という言葉を聞いたことがありますか?耳慣れない言葉かもしれません。強迫性という言葉がついているので怖い印象をもたれるかもしれないです。

では実際はどういう病気なのでしょうか。今回はそれを紹介したいと思います。

●強迫性障害の症状

では強迫性障害の症状について説明します。強迫性障害とは、自分でもおかしいことが分かっていてもその考えが頭から離れなかったり、それを振り払うために同じ行動を繰り返してしまう病気のことを言います。

具体的な例を挙げますと、ガスの元栓を閉めたかを何度も確認したり、何度も手を洗ったりするのがこれにあたります。ガスの元栓の閉め忘れを確認したり、汚れがおちてないか気になったりすることは実際経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

強迫性障害は、これが習慣化して日常に支障がきたす状態のことをいいます

●なぜ強迫性障害になるの?

実際のところ原因ははっきりとはわかっていません。仮説としてよくあげられるのは、ストレスや大きなショックからくる精神的なものと脳の誤作動という生物学的なものがあります。

●強迫性障害の治療法

具体的な原因がはっきりわかってないのに治療できるの?という疑問を持たれる方もいらっしゃると思いますが、結論から言うとできます。ではどのような治療が行われているのでしょうか。それを少し説明します。

・カウンセリング

まずは専門医師によるカウンセリングです。カウンセリングを受けることでその人が今どのような症状に苦しんでいるのか、原因はなんなのか、今後どのような治療をしていくのかを決めます。

・服薬

薬を飲むことによって症状を抑えます。その人の状態によって薬の量を調節します。状態が良くなれば薬の量を減らしていきますが、急にやめてしまうと状態が悪くな
ってしまうので、徐々に減らすように調節がされます。

・行動療法

実際に不安に思っていることを行い、大丈夫であることを確かめることによって不安を解消しようという治療方法です。たとえばガスの元栓は一度確かめてしまっていれば大丈夫ということを経験することで不安を和らげるという方法です。

このような治療を行うことによって、強迫性障害を治していきます。実際にこのような症状を誰にも言えずにいる方はいらっしゃると思います。そのような方は一度専門機関に相談してみてください。あなたの悩みを解消する手助けをしてもらえますよ。

(執筆:結城, 監修:臨床心理士 鏡元)

 社会不安障害(SAD)カテゴリの最新記事