うちの子はもしかして自閉症⁉︎そんな時どこに相談すればいい?

うちの子はもしかして自閉症⁉︎そんな時どこに相談すればいい?

●こうした症状に気づいたら、掛かりつけの小児科医に相談してみましょう!

抱っこを嫌がる、抱っこしていても視線を合わせようとしない。「眠いのかな?」「抱っこの仕方が下手なのかもしれない」と気を取り直して抱っこを繰り返しても仰け反るようにして大泣きするということが繰り返されると、お母さんの不安は募り、育児による疲れが増すものです。

なかなか言葉が出ない、指差しをしない、後追いをしない。そのような症状に気づいたら、検診の際に掛かりつけの小児科医に相談してみましょう。子どもの発育には個人差が大きいので、このような症状が見られたからといってすぐにお子さんが自閉症と決まったわけではありません。小児科医に相談しても「もう少し様子をみましょう。」と言われることもあるでしょう。

しかし、専門家に相談することで、発達を促すヒントが得られるかもしれません。言葉が出るようになっても、おうむ返しにしたり自分ひとりで話していて、コミュニケーションのために言葉を使っているとは見えないようなら、注意が必要でしょう。そのような点は、短い検診だけではチェックしきれないこともあります。日常生活で気になることとして検診の際に医師に伝えるようにしてください。

●自閉症とはどんな病気?

自閉症とは脳の発達が障害されることによって、心を通わせることが不自由な状態になっている病気です。保護者の接し方の問題ではありません。子どもの0.1~0.2%に見られるとされています。

自閉症と診断された子どもは、赤ちゃんの頃から抱っこを嫌がるとか、おっぱいをあげているときに視線が合わなかったということが多いようです。しかし、自閉症と正式に診断されるのは3歳以降とされています。

自閉症の子どもには3つの点で特徴が見られます。社会的な交流に乏しいこと他の人とうまくコミュニケーションがとれないこと興味の範囲が狭く限定され、同じ行動を繰り返すのを喜ぶことの3点です。3歳になった時点で、この3つの特徴が認められると、自閉症と診断されます。

●我が子が自閉症と診断されたら…

なんとなき違和感が障害という形で説明されても、それをあっさりと受け入れられる人はいないでしょう。「どうしてうちの子が⁉︎」「普通に生んであげられなくてごめんね。」「この後、どうしたらいいの⁉︎」戸惑い、不安感に押しつぶされそうになり、先の見通しが立たないことに落ち込む。我が子が自閉症と診断された時、誰しも悩むものです。

そうした時、利用したいのがNPO法人自閉症協会です。同じ悩みを抱えた方、同じ経験をされた方、さまざまな悩みを乗り越えてこられた方が一緒に話を聞いてくれます。自分ひとりで立ち向かわなくてはならないと途方に暮れていた壁が、みんなで乗り越えられるものに変わることでしょう。

同じ経験をしている人だからこそ分かってもらえる思い。同じ経験を既にした人だからこそできるアドバイス。経験者の話を聞き、まずは保護者が元気になりましょう。保護者が元気になることで、自閉症という障害を抱えているお子さんの困難を受け止められるようになるはずです。

(執筆:木下書子, 監修:臨床心理士 鏡元)

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