ADHDかも?不安があったら病院に行った方が絶対に良いこれだけの理由

ADHDかも?不安があったら病院に行った方が絶対に良いこれだけの理由

●自分は何か違うのでは!?

ADHDは生まれつきの脳の機能障害に端を発するもので、大人になってから発症する病気ではありません。

子どもの頃から、忘れっぽい、集中して先生の話が聞けない、おしゃべりがひどい、思いついたことをすぐに言動に移したために時に友達とうまくいかなくなったといったことに悩まされてきています。

陽気でニコニコしているため、保護者も学校生活で困っていることがあったと気づかない場合もあります。しかし、社会人になると、スケジュール管理や金銭管理が厳しく求められるようになるため、対人関係がこじれた時に良いサポートをを受けられないことも。

ADHDの人は、自分なりに工夫していても、「これはできるのにあれができないのは、努力が足りないからだ。」「怠けているのではないか?」「悪気があってこんなことをしているのではないか!?」といった誤解を受けたり非難にさらされたりすることが多いようです。

誤解や非難によって、うつ病や強迫性障害を発症したりアルコール依存性に陥ったりする人も少なくありません。

自分では一生懸命に努力しているのに、他の人にとっては当たり前のことがなかなかできないということに悩み、「自分は何か違うのではないか!?」と感じたら、一度精神科を受診してみると良いでしょう。

●ADHDと診断された人の多くは

大人になってからADHDではないかと感じて病院を受診するのはとても勇気がいることだと思います。
しかし、実際に病院を受診してADHDだと診断された人の多くは、「診断を受けて良かった」と感じる場合が多いようです。

主治医との話によって自分の状態が分かり、どのように対処したら良いのかということについてアドバイスを受け、前向きな生活が送れるようになったという人も少なくありません。薬の力を借りることができるようになって、不注意や多動などの症状が緩和されて生活がしやすくなったという人も大勢いらっしゃいます。また、周囲の人からの誤解が辛くということで、引きこもらざるを得なかった人が、再び社会に出られるようになることもあります。

●ADHDに対応してくれる病院を探す時に心掛けたい3つのこと

今では、「ADHD 病院」と検索すると、都道府県や市町村を打ち込むだけで、病院をリストアップしてくれるサイトもあるほどです。他人に知られずに診断や治療を受けたいという人が多いというのを表しているのかもしれません。

ただし、そのようなサイトが扱っている情報は、時に古いものであることもあります。ADHDに対応できる医師が転勤してしまって後任の医師ではADHDを診られないという場合もありますので、そんな時こそ発達障害者支援センターを上手に利用したいものです。

発達障害者支援センターに相談すると、ADHDを診てもらえる病院をいくつか紹介してもらえます。

どこの先生なら割合気楽に診てもらえるというような具体的な情報も入手しやすいと言われています。

発達障害者支援センターに病院探しの相談をする時には、次の3つに注意すると、日常生活の困りごとを相談しやすくなるでしょう。

1.入院治療よりは外来中心の病院を紹介してもらうこと。

2.心理社会的な治療を積極的に行っている病院を探してもらうこと。

3.通院や入院といった通常の診療の他に心理教育や社会復帰に向けたプログラムを組んでいるところが無いか、あるとしたらどのように予約をとったら良いのかを尋ねること。

また、ADHDを専門に診ていると公表していなくても、ADHDの疑いを念頭に置いて治療を行っている精神科医は少なくありません。

うつ病や強迫性障害、アルコール依存性などで受診する人の何割かは、背景にADHDがあるとされています。

発達障害者支援センターに相談すれば、実際にADHDを診られる医師のいる病院についての最新情報も得やすいことでしょう。

(執筆:木下書子, 監修:臨床心理士 鏡元)

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