子どもとは違う!? なぜ気付かれにくい大人のADHD?

ADHDと大人

●注意力や衝動での行動がある

ADHD(注意欠如多動性障害)の主な症状は、衝動性・多動性・注意力の欠如ですが、多動性については子供の時は目立っていても大人になると表面上は分からなくなることがあります社会のルールを覚えて自分なりに抑えようとするためです。しかし、立歩きや過度のおしゃべりなどは抑えられても、衝動性や注意力の欠如は出てしまうことが多いようです。

買い物に出かけて欲しいものを我慢できずに高額な買い物をしてしまったり、約束があるのについ他のことに夢中になってしまい約束の時間に遅れてしまうなどです。思ったことや興味を持ったことを後先考えず実行に移してしまい、後から後悔して精神的につらい思いをしてしまうことがあります。

●ADHDへの誤解

ADHDは生まれつきの体質のようなものです。親の育て方や環境のせいではありません。ADHDの人は片付けが苦手だったり時間にルーズだったり仕事上のミスが多いなど「だらしない人」と見られてしまうなどつらい状況に追い込まれてしまいがちです。ADHDの方は悪意があって行動しているわけでも、怠けているわけでもありません。

むしろ、子どものころから悩まされている、ADHDの「多動性」や「衝動性」を自分自身でうまく工夫して改善していこうとされている方が多いのではないでしょうか。まだまだ日本では、ADHDだけでなく発達障害に対する理解やサポートは不十分なのかもしれません。

少なくとも、この記事をお読みいただいている皆さんには、一生懸命に自分の症状と向き合おうとしているADHDの方の思いを知っていただけたら幸いです。

●本人と周囲の人が連携すれば乗り越えられる

本人にとって改善したい部分はたくさんあるかも知れません。しかし、すべてをいっぺんに直していこうと思わない事が大切です。まずはとくに生活上支障がある部分を気をつけていきましょう。

一度にすべて片付けようと思いすぎるとストレスがかかり精神的にストレスになってしまうかもしれません。出来る所から始めて、ひとつひとつ出来ることをふやしていくことが大切です。マイナス部分をくよくよするのではなくプラス部分に目を向けるようにします。

症状が重い場合は薬による治療もあります。昔に比べて症例もよく知られるようになってきましたし、会社として受け入れ体制ができているところもあります。周囲の人との連携ができれば、ADHDの人にとっても楽に社会生活を営めるようになるのです。

(執筆:木下書子, 監修:臨床心理士 鏡元)