私の大切な言葉
「この経験は絶対に無駄じゃない」
社会人三年目になって少し経った頃、社内編成が変わったのと繁忙期が重なり、仕事が急に忙しくなりました。
これまでと業務の仕組みが変わったことや忙しさで終電近くまで残業する日々が続き、いっぱいいっぱいな状態で、「期待している」という上司からの言葉にプレッシャーを感じるようになり、心身ともに疲れ果ててしまいました。
そんな中、外回りから会社へ戻る途中に急に涙が止まらなくなってしまい、その日は結局早退をすることになりました。
その日を境に体調が悪くなりがちになり、見かねた上司の勧めで休職することになりました。
休職して仕事から離れたものの気持ちが落ち込む日が続き、親の勧めで心療内科を受診したところ、うつ病と診断されました。
「いつになれば以前のように働くことができるのだろうか」
「周りの友達はみんな毎日仕事をしているのに自分は何をしているんだろう」
このような不安や焦りに襲われ、眠れない日々が続きました。毎日のように泣いていました。
そんな私に母親が「今はゆっくり休みなさい。この経験は絶対に無駄じゃない」と声をかけてくれました。
この一言で心が軽くなる思いがしました。
母はパートがない日は一緒にお散歩をしてくれるなど、気分転換できるような提案をたくさんしてくれました。
いつの間にか不安や焦りは以前より小さくなり、これからのことを長い目で見ようと思えるようになっていました。
次第に気持ちも前向きになり、休職して三カ月経ったあたりで「職場に戻りたい」と思えるようにまでなりました。
職場もこころよく復職を受け入れてくれ、現在でも元気に働いています。
自分と見つめ合う時間、ゆっくり向き合う時間がとれたことで思考のクセが変わり、以前よりどんと構えることができるようになった気がします。
母の言葉通り、無駄な経験ではなかったのだと今では胸を張って言えます。
(20代女性 ひまわり)