傾聴の3つのメリット

ココポイント

  • 傾聴によって話し手をより深く理解できる
  • より良い関係をつくることができる
  • 話し手のストレスを解消してあげられる

近年、私たちに求められる能力として「傾聴力」というものが重要視されてきています。

傾聴力を鍛えることによって、いろいろな場面で、より良いコミュニケーション・人間関係の構築がスムーズにできるようになってきます。

例えば社会人の方で、営業の方などお客様との対話する機会がある方だけではなく、日常生活でのご
家族や職場や学校の人間関係でお悩みの方、もっとうまくコミュニケーションを取りたいという方には必見です。

傾聴力ってなに?

辞書では、「傾聴」を以下のように定義しています。

傾聴:耳を傾けて、熱心に聞くこと
「ただただ話を聴く」ということではありません。

熱心に相手の言葉から、事実や感情を読み解き、本当に話したいことを話してもらえる雰囲気作りまで含めて傾聴」になります。
「傾聴」とは、元々は心理カウンセリングにおけるコミュニケーション技術の一つです。

クライエント(カウンセリングを受けている人のことをこう呼びます)がどのような状態におかれているのかを深く理解し、問題解決につなげるための手段となっています。

傾聴できるようになるとどうるの?

先にも述べたように、「傾聴」とは、カウンセリングにおいて、クライエントの状態を深く理解するための用いられる技術です。

もっと簡単に言えば、「話し手のことをより深く知るための技術」のことです。
相手に対しての理解を深める技術である「傾聴」ができるようになると、以下の3つのことがより簡単にできるようになってきます。

  • 1.話し手をより深く理解できる
  • 2.より良い関係をつくることができる
  • 3.話し手のストレスを解消してあげられる

1.より深く理解できる

「傾聴」することは話しやすい雰囲気を作り出すことにもなります。

傾聴によって、話しやすい雰囲気を作ることで、話し手はよりたくさん自分自身の話をしてくれるようになります。
そのため、相手を理解するための情報が多く得られ、自然と相手のことを深く理解できるようになることが期待できます。

2.より良い関係をつくることができる

傾聴をする聞き手は、話し手にとって「自分を受けれいてくれる人」「自分の意見を真剣に聞いてくれる人」「自分の考えを言いやすい相手」になってきます。
言い換えれば、話し手とのより良い信頼関係が築けることになるのです。

たとえば、
「今日さ、こんなことがあったんだ」と話しかけてきた話し手に対し、

「ふーん」とだけ返事をするのと、「へえ!そんなことがあったんだ!で、どうなったの?」と返事をするのとでは、印象が全く違ってくると思います。

どちらが話しやすかったり、話していて楽しいと感じるかは明らかですよね。

このような傾聴という技術をコミュニケーションに取り入れることで、話し手と聞き手の信頼関係はより強いものにしていくことができます。

3.ストレスを解消してあげられる

傾聴をすることは、話し手のストレスを解消させてあげれる効果もあるんです。

誰かの愚痴をウンウンと聞いている場面などをイメージしたら、わかりやすいかもしれませんね。

「会社でこんな大変なことがあったんだよ!」という話し手に
「うわあ、それは大変だね」と共感してあげれば
話し手はいろいろなこと、時には愚痴等も話すことができて、ストレス発散にもつながっていきます。

傾聴力を高める方法は?

・積極的に相づちをうつ
相手の言葉に対して、感情のこもった相槌を意識するだけでも、話しやすい雰囲気を作り出すことができます。
「ああ、なるほど」「うんうん」「そうなんだ!」と、「あなたの言っていることわかります、聴いていますよ」といったニュアンスの相づち相槌を取り入れてみてください。
これだけでも、相手は話しやすいなっと感じてくれるはずです。

・オウム返し
オウム返しとは、話し手の発言のなかで使われた言葉を、同じく聞き手もつかって返事をすることです。
相手が使った言葉をそのまま使うことで、同じように考えているよと、共感を示すことになります。

たとえば
「今日は◯◯◯◯◯になちゃって大変だったんだ」という人に対して
「えっ、◯◯◯◯◯!?それは大変だ!」と聞き手は返します。すると話し手は、
「そうそう、そうなんだ、、、それでね」っと続けて話をしやすくなります。
しかし
「今日は◯◯◯◯◯になちゃって大変だったんだ」と話す人に対して
「えっ、◯◯◯◯◯!?それは”最悪だあ”」と聞き手が返すと
「いや、大変だったけど、別に最悪ではなかったよ」などと、「捉え方の違い」が明らかになってしまう可能性があります。

このように、「傾聴」は話し手をより深く理解することから、よりスムーズなコミュニケーションをできるようになり、信頼関係の構築にも役に立つことになるでしょう。

まとめ

人とのコミュニケーションは私たちが日々、あまり考えずにやっていることかもしれません。
もし職場での仕事がうまいかないとか、人間関係で悩んでいるといったような悩みをおもちでしたら
今回ご紹介させて頂いた「傾聴」というスキルを意識して使ってみてください。

少しし話し方・聞き方を変えるだけで、人とのコミュニケーションが少し円滑になってくるかもしれません。

(執筆:Koh, 監修:臨床心理士 鏡元)

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