大切な人の心の悲鳴に気づいて うつ病のサイン

大切な人の心の悲鳴に気づいて うつ病のサイン

ココポイント

  • うつ病は、自分自身ではなかなか自覚しづらい
  • うつ病のサインにはどんなものがあるのか知っておこう
  • 周りの人のうつ病のサインに気づいてあげよう

うつ病は自覚しづらい

うつ病は、風邪のように「いつから始まったのか」ということがとても分かりづらい病気です。いつの間にか症状が悪くなり、どこかのタイミングで「あれっ、なんか前とちがって元気が出てこないな」なんて気づくことも少なくありません。そして、「元気がでない」「集中力がおちる」などの症状は、日常でも疲れたときなどに経験する一般的な症状であるため、「病気かもしれない」と考える人はそれほど多くないと思います。

たとえば、集中力が落ちてきていて、仕事でミスを重ねてしまったとすると、多くの方は、うつ病の可能性は疑わないで「自分が頑張れてないからだ」と「やる気」の問題にしてしまいがちです。本当はうつ病になっているのにもかかわらず、「やる気の問題」で片付けて、さらに自分に負荷をかけてしまえば、症状はどんどん悪くなってしまいます。

うつ病のサインを自分で知っておこう

自分でうつ病のサインがどのようなものか知っておくことは、悪化防止や早期改善をするために大切なことです。
自分で自分の状態をしっかり観察するようにしてみてください。

うつ病のサインは以下のようなものが挙げられます。

【気分・行動】
・憂うつな気分がつづく
・もうだめだというような絶望感を感じる
・意欲がわかず、何も楽しくないと感じている
・自分は価値のない人間だとの思いを強く感じている
・なにも考えられずぼーっとすることが多くなった
・なにをしようにも集中がもたなくなっている

【身体】
・頭痛がする
・肩こりや身体の節々の痛みがある
・食欲がでてこない
・胃の痛みがある
・息苦しくなったりする

うつ病の症状とは、誰でも一時的に経験することがあるようなものばかりなので、うつ病かもしれないという自覚がされづらいんです。
しかし、もしこれらの症状が2週間以上続いて、日常生活に悪影響を及ぼしているようなら、うつ病の可能性があります。
早めにお医者さんに相談しましょう。

周りの人が出しているうつ病のサインに気づいてあげよう

先ほど、自分自身でうつ病に気づくためにうつ病のサインをご紹介しました。しかし、実際、自分で自分の状態を観察して、うつ病にならないようにするのは難しいことかもしれません。自分がうつ病だと思いたくないから、無理して頑張ってしまうという方もいらっしゃるかもしれません。
このため、うつ病の早期発見には周りの人たちのサポートも重要な役割をはたします。

ご自身の周りの方に以下のような様子だと感じたら、見逃さず手を差し伸べてあげてください。

【家庭での様子】
・口数が以前よりも減った
・ためいきをついていることが多くなった
・あまり眠れていないように見える
・過剰に睡眠時間が増えている
・食欲がなく、あまり食べなくなった
・過剰に食事の量が増えた
・飲酒量が増えている

【職場での様子】
・遅刻や欠勤をすることが増えた
・以前はしなかったようなミスが増えている
・集中できてないように見える

うつ病の方は、自分で自分の状態が客観的に見えていないこともあります。
うつ病のサインを出しているかたが周りにいらっしゃったら、「あまり無理しないようにね」と一言でもいいので声をかけてあげましょう。
あなたの一言でその方が救われるかもしれません。

(執筆:Koh, 監修:臨床心理士 鏡元)

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