心を締めつけてしてしまう「過度な一般化」の克服法

心を締めつけてしてしまう「過度な一般化」の克服法

「なんでいつも私はこうなってしまうの!」

「絶対にまたうまくいかない、、、」

「みんな、私のことを◯◯◯だと思ってるにちがいない、、、」

このようなことを思ってしまうことってありませんか?

実は、このような考えが、私たち一人ひとりの人生を生き辛くさせてしまっています。

心理学では、このような極端な考え方のことを、「過度な一般化」と呼びます。

具体的には、「いつも〜だ」「絶対に〜だ」「みんな〜だ」と
すべてのものが◯◯◯だと決めつけをしてしまうことを言います。

自分にも頑張っているところはあるはずなのに、いつも自分は怠けてしまうと思いこんだり、
うまくいく可能性が0ではないにもかかわらず、過去の失敗の経験や不安があるので、絶対に自分は失敗してしまうと決めつけたり、世界中の全員に確認したわけでもないにもかかわらず、自分のことをわかってくれる人はいない、みんな私のことをわかってくれないと決めつけてしまうことです。

自分自身にこのような極端な考えをする部分くせはないでしょうか。

 

少し他の例を考えてみましょう。

「関西出身、特に大阪の人」というイメージを例に考えてみましょう。

テレビのバラエティ番組で大阪出身の芸人さんの方がたくさんいらっしゃいますよね。

多くの人は、関西の人、大坂の方は比較的面白い人が多いと認識されることが少なくないと思います。

そういう前提があるので、どこかで大阪出身の方がいらっしゃれば、「話しが面白い方なのかな」という風に頭の中で浮かぶこともあると思います。

通常は、この程度なのですが、過度な一般化というのは、「大阪の人=話が面白い人だ」と完全に思いこみ、もし自分がテンションが高い人やノリが激しい人のことをあまり得意としない場合は、そういう大阪の人とは自分は話すのはちょっと苦手だなあと考えて、様々な会う機会や話す機会を避けたいと思ったり、実際にネガティブな気持ちになったり、避けたりすると、やはりこれは極端すぎる思考ということになります。

大阪出身の方だとしても、話が苦手な方もいらっしゃいます。大阪の人口は900万人ほどらしいです。これほどの方がいれば、老若男女色々な性格の方がいて当然だと思います。

なので、「大阪の人はみんなつっこみがうまい!」みたいな極端な考え方、決めつけは、それほど話が得意ではない大阪の人からしたら、むしろ逆にちょっと困るところもあるかもしれませんね。

 

少し話がずれてしまったかもしれませんが、このように、一つの事例や一つの事実のみで、あらゆるすべての物事にあてはまると思い込んでしまうことを、過度な一般化と言います。

過度な一般化はあなたの可能性をつぶしているかも

この過度の一般化という極端な考え方は、自分自身が生きるのにとても大変な状況を作ってしまいます。

例えば、
いつもいつも、僕は最後には失敗する、、、
自分のことを信じてくれる人なんていない、、、

こんな風に考えてしまったら、新しいことにチャレンジすることが怖くなったり
誰も人を信じられなくなってしまいます。

そして、自分には何もできない、自分は無力だと考えたり
人を信じられず、孤独を感じて苦しくなってしまいます。
自分を傷つけてしまいます。

すべてにおいて絶対だなんてことはそうそうあるものではありません。
たとえ、あなたが100回失敗しても
101回目はうまくいくことだってありえますし、そもそもどんな人にも失敗やうまくいかないことはあります。

ここで、過度の一般化を少しでも緩和するために、もし自分が極端な考え方をしてしまう癖があるときは、具体的に以下のように言い変えるように意識してみることをおすすめします。

いつも → 前に
みんな → ◯◯◯さん
絶対に → あの時は

過度な一般化をやめるだけで、心が少しはラクニなるかもしれません。
一度試してみてくださいね。

(執筆:Koh, 監修:臨床心理士 鏡元)

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